病院薬剤師が患者からよくされる相談内容5選
薬剤師のくすりすこです。
今回のテーマは、『病院薬剤師で患者さんからよくされる相談内容5選』についてです。
病院勤務でも、調剤薬局でされる質問とほぼ同じ内容といった印象です。抗がん剤や特殊な治療をしている場合は、やはり副作用の質問が多い気がします。
日常的によく患者様本人や家族から受ける相談内容で多いのは、
1、薬が家に余っている
2、薬の種類が多い
3、薬の管理が大変
4、飲み忘れが多い
5、薬が飲み込めない
といったところでしょうか。
他にも薬の副作用の質問もありますが、よく聞かれるのは、この5つがまず思い浮かびます。
それぞれの質問ついて、くすりすこが実際どのように答えているか紹介したいと思います。
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薬が家に余っている
高齢の両親の家に薬が沢山余っていて困っているという、ご家族がいらっしゃるのではないでしょうか。
薬が家に余っているのにまた処方されて、どんどん積み重なって、気付けば自宅に大量に残薬を溜め込んでいる患者様は意外と多いです。
次回受診時に自宅に余っている薬をかかりつけの調剤薬局に持って来てくださいとお伝えしています。
調剤薬局では残薬調整といって、必要な薬だけを再利用して頂けますと説明しています。
調剤薬局は外来服薬支援料1(185点/月に1回まで)を算定されますので、お金がかかることも併せて説明しています。
病院ではそのような点数はないので、病院は何もできないのが現状です。処方内容が同じ場合は退院処方を出さないよう主治医にお伝えはしています。
薬の種類が多い
いろいろな病院にかかっていると薬の種類が多くなりがちです。
薬の種類を減らせないかという患者からの相談はよくあります。
入院中であれば処方内容を見て、減らせるか薬があるか薬剤師の視点でチェックします。その上で減らせそうな薬があれば医師や看護師に相談しています。
カンファレンスで医師や看護師に了承を得られれば、減薬できます。
退院時に相談された場合は、かかりつけの病院の先生に直接相談するよう、お伝えしています。
薬剤総合評価調整加算を病院側は算定可能となります。
薬の管理が大変
患者本人やご家族から、薬の管理が大変という声も多く聞かれます。
そのような場合は配薬カレンダーやピルケースをおすすめしています。
もしくは一包化調剤をおすすめしています。1回分が分包され、日付を入れて対応すると家族から喜ばれるこが多いですね。高齢の方ですとほぼ一包化で対応していると思います。
一包化調剤をすることで、調剤薬局では外来服薬支援料2(34点/7日分ごと、240点/43日分以上)を算定されることも覚えておきましょう。
飲み忘れが多い
飲み忘れが多い点に関しては、用法が複雑すぎて、難しくなっている場合があります。
毎食後・毎食前・食直前など、正直30代の私でも無理と思ってしまいます。
患者や家族、もしくは施設の都合などで服用回数を減らす提案を医師にすることがあります。
入院中に対応しておくと、退院後の服薬コンプライアンスの向上に繋がりますね。
薬が飲み込めない
薬を飲み込めないといったご相談も受けることがあります。
とろみをつけて服用できることを説明します。
錠剤の粒が大きい場合は、粉砕してとろみをつけて服用可能です。
もしくは、OD錠に服用できないか主治医に相談したり、粉砕ハンドブックで粉砕できるか確認します。
とろみ剤はドラッグストアや調剤薬局(店舗による)で買えることもお伝えします。