- 電子カルテ操作方法:入力・中止・変更依頼など
- 投与量:腎機能・肝機能に応じた投与量
- 副作用:副作用の可能性があるか調査
- 代替薬:院内採用の代替薬の相談
- 新薬についての情報提供
- TDM:抗菌薬バンコマイシン・テイコプラニンの投与設計
- アレルギー:代替薬の提案
- 相互作用・併用禁忌薬について
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病院薬剤師の医師からよくある問い合わせ8選を解説!
病院に勤めたら、医師からの問い合わせの電話対応が大変そう・難しそう・すぐ対応できるか不安・・・と悩まれていませんか?
実は、慣れればそこまで苦労せずに対応できるものです。
なぜなら新人の時に大変苦労した私でも、今では特に抵抗なくできています。
どういった問い合わせが多いのか、またどのように対応すればよいか分かっていれば、焦らずに対応できそうですよね。
ただし、気を付けるポイントや考え方があります!
この記事では、病院薬剤師歴10年以上の現役薬剤師が、医師から多い問い合わせ内容8選について解説します。
①電子カルテ操作:入力・中止・変更依頼など
医師から電子カルテで処方の中止の指示や変更の依頼をされることがあります。
逆に処方漏れや間違いがあれば薬剤師から医師に疑義照会し、医師の代理で入力します。
中止・処方変更に関しては医療機関のシステムや運用によって異なるので、こういった作業がない病院もあるかもしれません。
医師の代理で入力する場合は、カルテに記事を残しておくようにしましょう。
②投与量:腎機能・肝機能に応じた投与量
腎機能や肝機能が悪化している場合、投与量の相談の問い合わせがあります。
特に腎機能に応じた投与量について、配慮されている先生が多いと感じています。
腎機能に応じた投与量に関しては日本腎臓病学会が出している、腎機能低下時に最も注意が必要な薬剤投与量一覧や書籍を参考にしましょう。
新人病院薬剤師が知っておきたい腎機能・肝機能の検査値に関するの記事はこちら。
③副作用の可能性があるか調査
患者が皮疹や検査値の異常を示した場合、薬剤と因果関係がないか調べてほしいと言ったような問い合わせがあります。
こちらも添付文書やPMDA、メーカーに確認するなどして、情報提供を行います。
PMDAの副作用データベースのサイトはこちら。
④代替薬:院内採用の代替薬の相談
持参薬の代替薬について相談されることがあります。
今日の治療薬や類似薬の比較本を参考にして回答します。
⑤新薬についての情報提供;
新たに採用になった薬について、医師から用法・用量等・注意事項について聞かれることがあります。
こちらはあらかじめ薬剤部内で勉強会が必ずあるはずですので、問題ないかと思います。
忘れてしまった場合は、添付文書や製薬メーカーのホームページから確認しましょう。詳細については担当MRや製薬メーカーの学術担当に直接電話して、確認することもあります。
⑥TDM:バンコマイシン・テイコプラニン投与設計
新人が回答するには難解ですので、まずは先輩に交代で大丈夫です。
ただし、いずれTDMはできるようにならないといけませんので、おいおい勉強していかなければいけません。
年齢・体重・血清Creに応じて、投与設計します。
TDMの記事はただいま準備中です。しばらくお待ちください。
⑦アレルギー:代替薬の提案
よくあるのは抗生剤のアレルギーがあって使える抗生剤は何かと言った相談があります。
こちらの質問はあるあるですので、あらかじめ調べて準備しておきましょう。
⑧相互作用・併用禁忌薬について
薬剤部でも相互作用や併用禁忌を調べた上で調剤・鑑査をしますが、薬の種類が多くなってくると、医師から調べるよう依頼されることがあります。
地道に添付文書などを確認する方法もありますが、持参薬のソフトやシステムで簡単に調べることもできます。
医師からの問い合わせのポイント
実は医師からの問い合わせは慣れてしまえば、焦らずに対応できるものです。
基本的に医師は自分で考え、納得した上で判断しますので、全て丸投げで聞いてくることはほぼありません。医師も大体自分なりに調べています。
問い合わせを受けたら、まず急ぐのかを確認しましょう。緊急でなければいつまでに調べれば良いのか聞くようにしましょう。
緊急を要し、命に関わるような場合は先輩薬剤師に助けてもらいましょう。
急がない場合は、必ず自分で調べましょう。問い合わせで焦ってしまい、すぐに先輩薬剤師に聞いてしまう新人さんがいます。気持ちは分かりますが、それでは一向に成長しません。
全く自分で考えずにいると、考える力が育ちません。必ず自分で調べ・考えるようにしましょう。調べても分からない場合はメーカーに確認もできます。メーカーに聞けば大体のことは解決します。
それでもわからなければ、先輩薬剤師や上司に相談します。
慣れるまでは、自分で調べて、先輩薬剤師に確認する流れで良いと思います。
最終的に判断してもらうのは医師ですので、医師からの問い合わせの内容について、書籍や添付文書・インタビューフォーム・文献などで調べ、正しく情報提供するのが薬剤師の仕事です。
また問い合わせに長時間費やしすぎると薬剤部の業務が回らなくなるので、バランス感覚も大事ですね。
まとめ
くすりすこが日常的によく医師から受ける問い合わせの内容について紹介しました。
問い合わせは病院特有の業務なので、はじめて病院で勤務する新人薬剤師は戸惑うかもしれません。
どういった内容の問い合わせが多いのか事前に分かっていれば、安心していただけるのではないかと思い、記事にしました。
参考になれば幸いです。
患者からの相談内容についての記事はこちら。