- 病棟業務:電子カルテ・持参薬鑑別・フィジカルアセスメント
- 注射業務:配合変化・投与速度・ルート整理
- チーム医療:カンファレンスや回診
- ミキシング:無菌調製・抗がん剤調製
- TDM:バンコマイシン・テイコプラニン投与設計
- 勤務時間:定時で帰宅できる職場もあり
- 他部署とのプライベートでの関わり
- まとめ:責任は重いがそこにやりがいを感じる
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病院薬剤師のやりがいや魅力を簡単に紹介
くすりすこは医療ドラマをよく見ていたので、病院で働くことに憧れがありました。なので人よりも病院薬剤師として働くことに対して、こだわりが強いかもしれません。
ただ医療ドラマの中に、薬剤師って全然でてこないですよね笑 最近になって、ようやく石原さとみさん演じる『アンサングシンデレラ』といった薬剤師が主人公のドラマも出てきて嬉しい限りです。
実際に医療現場でも病院薬剤師は、大活躍しています。医師や看護師に頼りにされているかっこいい薬剤師の先輩を沢山見てきました。
今回は病院薬剤師として10年以上働いてきた、くすりすこが考える病院薬剤師としてのやりがいや魅力を紹介したいと思います。
病棟業務:電子カルテ・持参薬鑑別・服薬指導・フィジカルアセスメント
①電子カルテ:入院中患者さんの様子を見れるのはもちろん、電子カルテ上で看護師や医師の記録を見れるので、薬学的な介入もしやすいですね。
患者のADLや認知の程度なども看護師が細かく記載しているので、服薬指導可能なのかどうか、退院後にどのように薬剤管理されるか状況がわかるので、助かっています。
腎機能・肝機能・体重・身長などの指標から投与量に問題ないか、確認もしやすいので、投与量が多すぎれば医師に疑義照会します。
むしろ、ここで疑義照会しなかったら、それはそれでなぜ疑義照会しなかったかの責任問題にもなるので、必ずしなければいけません。昨今薬剤師も責任を問われ、訴訟になることもあるので、そういったことも意識しながら仕事をしています。
②持参薬鑑別:患者の入院時の投薬内容を把握し、報告する持参薬鑑別は重要な仕事です。ここで間違ってしまうと、その後の投薬内容が全て間違うことになるので、責任のある仕事でもあります。
採血データで薬の副作用が発現していないか、患者に皮疹や下痢症状などないか直接患者さんの状態を見てフォローする事もできます。副作用の兆候を見つければ医師に報告します。
③服薬指導・フィジカルアセスメント:実際にすぐに面談できる環境にありますので、説明が必要な場合は、服薬指導に行って状態を確認することもできます。また静脈炎を起こしやすい薬剤が長期投与される場合、投与部位が静脈炎になっていないかなど実際に目で見てチェックすることもあります。
何より、患者さんの体調がよくなって、笑顔で退院されるときに、やりがいを感じますね。
注射業務:配合変化・投与速度・ルート整理
注射業務は病院ならではの業務ですよね。最近では調剤薬局でも無菌調製をしたりもしていますね。
内服薬と同様に、投与量について問題ないか確認します。
また何種類か注射剤が投与される場合は、配合変化に問題ないか、注射剤の配合変化の書籍で調べ、看護師や医師に知らせます。配合変化が多い場合は、点滴ルートを2本とってもらったり、フラッシュをするなど、どのように投与すべきか提案することもあります。
チーム医療:カンファレンスや回診
患者のことについて、医師を中心に看護師・薬剤師・検査技師・理学療法士と一緒にカンファレンスや回診を行います。
転倒した患者について多職種で話しあう転倒転落ラウンド、ICTで抗菌薬について話し合います。他にも緩和ケアチーム・NST・糖尿病チームなど病院によって、実施しているチーム医療も様々です。
私が勤めている病院は幸い、薬剤師も発言しやすい環境ですので、皆で活発に意見交換しています。薬剤師として薬学的にアドバイスできることは積極的に発言するようにしています。
ミキシング:無菌調整・抗がん剤調製
・無菌調製:最近では調剤薬局でも無菌調製を行っていると聞きますが、まだ病院がメインでしょうか。
中心静脈で投与する点滴に必要な薬剤をクリーンベンチで無菌的に混ぜます。
・麻薬の調製:緩和ケアをしている病院では、CSIで投与される麻薬調製の依頼が来ることがあります。、クリーンベンチ内します。
・抗がん剤調製:他にも抗がん剤のミキシングも病院ならではですね。抗がん剤の投与量を間違えたら大変ですので、とても神経を使う仕事です。
体重や体表面積・腎機能などから投与量の計算をします。
泡立ち易い・粘度が高いといった抗がん剤の特徴によってシリンジを使い分けたり、薬剤師自身が抗がん剤に暴露しないためのクローズドシステムを使用したりと学ぶことは多いです。
正直大変ですが、病院薬剤師として、やりがいのある仕事の一つだと思います。
TDM
耐性菌MRSAの治療薬である抗菌薬バンコマイシンやテイコプラニンなどは、副作用を起こさない血中濃度で推移するように、TDM解析用のソフトで投与設計を行います。
毎回投与開始時に、投与量について、医師から相談を受けます。
バンコマイシン投与後の採血データから投与設計に問題ないか確認します。
投与設計が問題なく、患者さんの状態も副作用なく良くなっていると、嬉しいものです!
他部署とのプライベートでの関わり
私は他部署と関わったり、話すことが好きな方ですので、魅力のひとつだと考えています。
理学療法士さんや看護師から薬について相談を受けることもあります。もちろん医師からも相談されます。
多職種と患者のことを話すのはもちろんですが、プライベートでも飲み会や院内イベント・BBQ・サークル、病院旅行などがあって楽しいです。
病院によっては、英会話サークル・ヨガサークル・バレーボール・フットサルなどをしているところもあります。病院の福利厚生で、格安で海外旅行に皆で行くこともありました。
勤務時間:定時で帰宅できる職場もあり
病院勤務は割と定時で帰ることが可能です。
職場にもよると思いますが、常勤で17時前後が定時の病院もあります。非常勤で16時といった好条件の職場もあります。
働くお母さんやプライベートの時間を重視したい方にとってはありがたいですよね。
調剤薬局は門前のクリニックや病院が開いている限りは閉められませんし、薬歴を入力していたりすると、意外と遅くなります。
調剤薬局にもよるのかもしれませんが、調剤薬局の方が遅くまで仕事をされているイメージですね。調剤薬局で帰宅時間を気にする場合は時短もしくはパート勤務になるでしょう。
病院薬剤師は責任も重いが、そこにやりがいを感じる
病院薬剤師の仕事は、薬の投与量を決めるのに関わったり、持参薬の内容を間違いなく鑑別したり、医師からの問い合わせの対応など、責任の重い仕事が多いとは思います。
また業務内容も様々で、多くの業務内容をするのが苦手な方には不向きかも知れません。
そこをどう捉えるか、人によって様々です。
病院薬剤師の仕事も責任が重いことが多くて大変ですが、そこにやりがいを感じています。そして多職種と連携して、患者さんのことを考えられるのは魅力の一つだと考えています。